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使える差が出る録音・MIXテクニックBLOG

現役本職のミキサー「えむらじお」が真面目に教える録音・MIXテクニックです。

 

あなたのミックスが下手だといわれる4つの理由 

久々の記事更新となりました。記事の催促をいろんな方から頂いておりましたが、なかなか筆が進まずおまたせしてしまいました。
さて今回の記事は・・・・。


あなたのミックスが下手だといわれる4つの理由


某動画界隈にはいわゆる「歌ってみた」ジャンルのミックスをするMIX師という、つまるところミキシングを担当するポストがあり、なぜかMIX師はそこそこ人気のポストだったりします。

もちろん素人さんがやっていることが大半で、お世辞にも上手とは言えないミックスバランスで公開されてしまい、あまりにも下手なミックスの場合、「MIXが強い」とか「MIXが残念」といったコメントで溢れかえっていたりします。

こ のMIX師というポストは、本来、第一線のプロのミキサーも一番神経をつかって慎重に行うボーカルのミキシングを、なんの知識も経験もない素人がやるので すから、上質な音楽を聞き慣れた人が聴くと、それはそれは大変なことになっている物も多く、(;゚д゚)← な顔になることも少なくないのですが、この数 年でMIX師に憧れて音響系の職を目指す人も増えてきて、にわかに日本の音楽シーンを支えるテクニカルな現場を不安にさせてくれています。


もちろん経験が浅い人がプロと同じクオリティを出せるわけが無いのは当然のこと。大事なのはどうすればミックスを上手に仕上げられるのかというアプローチです。


今回は、「あなたのミックスが下手だと言われる4つの理由」と題してミックスへの根本的なアプローチを考えてみたいと思います。



1. 実はあなたはまともな音の音楽を聴いたことがない


もしかすると、あなたの音楽嗜好は偏り過ぎていて、まともな音の音楽を聴いたことが無いのかもしれません。

私は非常勤講師として時々専門学校で教えることがありますが、その生徒達がいわゆる名盤といわれて世界中で評価されている曲を全くといっていいほど知らないことに驚かされます。
それだけではなく、国内アーティストの名曲と言われるものすら知らない生徒が多く、普段聴いている曲があまりにも偏っていることに非常に疑問を持っています。

そういう生徒たちは驚くほどの割合で以下の4パターンに当てはまっています。

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Category: 基礎知識

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【無料記事】録音時の大事な「返りモニター」のお話。 

今回は、「録音時のモニタリングについての話題を・・・」と、読者の せらふ さんからのリクエストをいただきましたので、「歌ってみた」を自宅で録音している歌い手さんに読んでいただきたい 「返しモニタリング」(以下「返し」) を正しくおこなう環境についてのお話です。

▼スタジオではCueボックスにヘッドホンを挿し、好みのバランスでモニターする。

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宅録環境を整える際、意外と忘れられがちなのが、リアルタイムに自分の声や演奏・オケなどをヘッドホンでモニタリングする「返しモニタリング」の環境です。自分が今発している声をオケと比較し、正しくピッチやリズムをとって歌うために重要な要素ですから妥協してはいけない環境です。

商用レコーディングスタジオなど、きちんと設備の整った環境では「Cue」「返し」などと呼ばれ、演者が聴きたい音をストレス無くモニターしてパフォーマンスに100%集中できるようなシステムが組まれています。

マイクやインターフェイスなどと比べると、返しモニターの環境については語られているのを見かけることはあまりにも少ないようです。 しかし、返しの環境というのはマイクやインターフェイスと同じか、それ以上に大事な環境だといって差し支えない重要な環境です。


歌い手さんが返しを聞く理由は

 ・オケを聴く
 ・自分の声を聴く


という大きく2つの理由からです。


返しの環境が良くないと、

 ・オケが聞こえない
  →正しいリズムやピッチがわからないのでオンチになる
  →オケの世界に入り込めないので感情表現が不足する

 ・自分の声が聞こえない

  →自分の発している声がわからないのでオンチになる
  →ノイズが入ったりレベルオーバーで歪んでも気づかない

という悲惨な結果になります。


要するに、返しモニターが悪いとオンチになる可能性が高いわけです。


ボーカル録音時は「オケ」と「自分の出している声」をバランスよく、十分な音量でモニタリングする必要があります。

好みや慣れの問題もありますが、十分な音量の1つの目安として、モニター中に自分の声が骨伝導(※1)で聞こえてくるようではまだまだ返しの音が小さいといえるでしょう。「マイクを通って録音されている音」を確認する必要があるので、骨伝導で伝わる音を聞いているようではモニターレベルが小さいといえるわけです。また、骨伝導の声が聴こえるようでは、大きな声で歌ったとき自分の声でオケが聞こえなくなりがちですので気をつけましょう。

※1 骨伝導:耳をふさいでも自身が発した声が頭蓋骨を伝わって直接鼓膜へ届き聴こえる現象。)


とにかく良いパフォーマンスを得るためにも歌い手さんは「大きな音」で返しをモニターを聴くようにしましょう。
十分な音量で正しい返しモニターをすることで

 ・リズム感が良くなる
 ・ピッチが安定する
 ・とにかくいろいろと気づくことが増える!!!


という良い効果があります。



ところが・・・・


歌い手さん達に一番普及していると思われるお値段1~2万円前後のオーディオインターフェイスでは、レベルオーバーで音割れしないようヘッドルームを十分確保した録音をしていると、内蔵のヘッドホンアンプが貧弱なために、返しモニターに十分な音量が得られない事が多いようです。



そこでおすすめしたいプラスワンの機材が、「ヘッドホンアンプ」です。

インターフェイス内蔵の貧弱なヘッドホンアンプでは音量不足な人にオススメです。
十分な音量でヘッドホンを駆動するための強力なアンプ回路がヘッドホンアンプの正体。
ヘッドホンアンプを用意することで、ヘッドホンの性能に左右されず大きな音でモニタリングすることが可能です。

ここでは大きな音量でモニターすることが1番の目的なので、さほど高価なヘッドホンアンプは必要ありません。

▼PRESONUS / HP4
http://www.soundhouse.co.jp/shop/ProductDetail.asp?Item=590^HP4^^

▼ART / HeadAmp4
http://www.soundhouse.co.jp/shop/ProductDetail.asp?Item=147^ACHA4^^

▼SAMSON / S-AMP
http://www.soundhouse.co.jp/shop/ProductDetail.asp?Item=639^SAMP^^



またこれは使うヘッドホンについてですが、やはり録音に適したヘッドホンを使って欲しいと思います。

例えば、録音時に開放型のヘッドホンを使ってしまってはモニターしている音が盛大に漏れてしまうので、録音結果に影響するだけでなく「キーィィィン!!」というハウリングの原因になります。必ず密閉型のヘッドホンを使いましょう。

録音に適したヘッドホンというのは

・モニター時に重要な帯域がバランスよく聴こえる
・大音量でも音が歪みにくい
・密閉型で音漏れしにくいもの
・長時間でも疲れない装着感
(これ結構重要)

どのヘッドホンを使えばいいのかわからない人はとりあえず SONY MDR-CD900ST という世界標準なヘッドホンを使っておけばいいと思います。

▼SONY MDR-CD900ST スタジオに行けば必ずある定番モニターヘッドホン
http://www.soundhouse.co.jp/shop/ProductDetail.asp?Item=680^MDRCD900ST^^

IMG_9559.jpg 


近年はヘッドホンにこだわる人も増え、ネット上のレビューなどでもしたり顔でMDR-CD900STの音質に不満を唱える人が増えていますが、そもそもMDR-CD900STというのは一般人が音楽を楽しむためのリスニング用ヘッドホンではなく、エンジニアやアーティストがスタジオで録音する際に失敗しないモニタリングをするために開発された業務用モニターヘッドホンなので、そういった評価は全く的外れな評価。気にするに値しません。用途が違うのです。MDR-CD900STは録音時のモニター用ヘッドホンとして必要な性能を十分に備えているのです。


以上、今回は意外と見落としがちな録音時の「返しモニタリング」についてのお話でした。







Category: 基礎知識

Thread: DTM、宅録、ミックス、レコーディング、機材

Janre: 音楽

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【無料記事】まずは知っておきたい基礎知識・その1 

録音。 そしてMIX。


ニコニコ動画やYOUTUBEなどで、自分の声や作品を気軽に世界へ届けられる環境が整った昨今。「歌ってみた」やDTMでボーカロイドに歌わせたオリジナル曲を発表する人は日に日に増えているようです。

皆さんこんにちわ!えむらじおです。
普段は本業で吹き替えやアニメ、ゲームなどのアフレコミキサーをしたり、テレビや映画の音を録音したりミックスしたりしているのですが、ニコ生でも歌ってみたのMIXの様子を生放送したりしております。

このブログでは音に関わるクリエイティブな趣味をお持ちの皆さんに、正しい録音や、ミックス、マスタリングなど、他では誰も教えてはくれないあれこれを、現役エンジニアの私がこっそりと惜しみなく伝授するブログです。

お値段は記事単位課金で1本240円・・・缶ジュース2本分!!すこしお高いように感じるかもしれません。

でも録音やミックスの技術は年間200万円近い授業料で専門学校に行くか、スタジオで丁稚奉公のような修行をするかでしか得られないもの。それを月に最低3回、わかりやすく皆さんに伝授するためのお手数料だと思って許して下さい。

そのお代をいただく代わりに、ほんとうに役に立つノウハウをお裾分けします!

ライバルの同業者さんには知られたくないようなナイショのテクニックもお教えします。

専門学校で年間200万円近い授業料を払っても、実はあまり大したことは教えてもらえません。(これは大げさじゃなく本当。専門学校に行った多くの人が感じていることなんです)専門の関連書籍もあまり豊富とはいえず、「門外不出」となった音に関するテクニック。それを覚えていただいて、音の世界の楽しさ、音で伝える感動を一緒に体験しましょう!


■このブログを読む前に最低限知っておきたい専門用語集


録音やMIXはとくに難しいものではありません。ただどうしても専門技術ゆえに専門用語が多いので、その意味を知らないと説明の内容すらも把握できずチンプンカンプンになってしまいます。 

そこでまず最初は、録音やMIXなど、音を勉強する前に必要最低限知っておきたい専門用語をお勉強しましょう!

まず1回目は「音の大きさに関わる最低限知っておきたい専門用語集」です。

「レベルを制するものは音を制す!音はレベルに始まりレベルに終わる。」

この言葉を念仏のように唱えて座右の銘にして下さい。

それでは始めましょう!


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【レベル】

音の大きさをレベルといいます。音量とかボリュームとも言いますがレベルというとプロっぽくてシャレオツです。単位はdB(デシベル)で、「ボーカルのレベル3デシ下げようか」とか「録音のレベル、オーバーしてるね」とかいいます。

ちなみにdBの単位にはいくつか種類があり、録音ソフトを使う上でよくお目見えするのは「dBFS」(デシベル・フルスケール)といいます。録音ソフトが録音できる最大の音量を0dBFSとして考えます。なんで最大なのにゼロなのかはまた別の機会にでも。


【基準レベル(リファレンスレベル)】

録音やミックスする際に、レベルオーバーで音割れしてしまわないよう、プロの世界では「このくらいのレベルを目安に録音しましょう」という決まりごとがあります。そのレベルのことを「基準レベル」と呼んでいます。基準レベルは音楽制作では-18dBFS、映画やテレビの音では-20dBFSです。

深夜にテレビ放送が終わった後「ぴーーーーーー・・・」という信号音が流れているのを聴いたことがありますか?あれはテレビの基準レベル信号を-20dBFSの大きさで流している音です。放送局やスタジオではあの信号を基準にして、メーターを見ながらつないだ機材のレベルを合わせていくことで、各機材を音が通った時に、大きすぎず小さすぎず適切なレベルで音が通過するので、レベルオーバーで音が割れるという事故がなくなります。

【ヘッドルーム】

録音するソフトや機材は、無限に大きな音を録音できるわけではなくて、音割れせずに録音できる大きさに限界があります。そこでさっき出てきた基準レベルを目安に録音するのですが、音がレベルオーバーで割れてしまうまでの余裕幅をヘッドルームといいます。略して「ヘッド」という時もあります。

例えば、床から天井までが2mのお部屋に身長170cmの人が立っているとき、ヘッドルームは30cmです。190cmの人ならヘッドルームは10cmです。でも205cmの身長の人が入ってきたらヘッドルームを超えてしまってレベルオーバー・・・! という例えが分かりやすいですね!

なので、レベルが大きくて音割れの危険があるシチュエーションで「ヘッドルームに余裕が無い」とか「音割れしそうだからもっとヘッドに余裕持たそうか」という会話になります。


【ダイナミックレンジ】

扱う一番小さい音から一番大きい音までの音量幅のことをダイナミックレンジといいます。

一般的にクラッシック音楽などは、1曲中の小さい音と大きい音との差が大きいものが多くダイナミックレンジが広いと言われます。同様に映画の音声もダイナミックレンジが広く、アクションシーン等と比べて静かなシーンではほとんど無音だったりします。

一方AKB48などの音楽ではダイナミックレンジは非常に狭く、音が小さい箇所と大きい箇所の差がホトンドありません。テレビのバラエティ番組もダイナミックレンジは狭いです。

ダイナミックレンジがあまりにも広すぎると耳が音量差についてゆけず聴き疲れしますし、かといってあまりに狭いと音の躍動感が損なわれてしまうので、適度なダイナミックレンジを確保することが重要です。

【S/N比】

「えすえぬひ」と読みます。「欲しい音(Signal)とノイズ(Noise)の比率」のことです。

例えば、ボーカルを録音したい時、すぐ近くでテレビをつけたりエアコンをつけていたとします。録音したい欲しい音は「ボーカル」だけですが、テレビやエアコンがついているとそれらの「欲しくない音」、つまりノイズも一緒に録音されてしまいます。この「欲しい音」と「ノイズ」の割合をS/N比と言います。ノイズが多いとき「えすえぬが悪い」とか「えすえぬが低い」と言うとプロっぽいです。逆にノイズが無くてクリアな音には「えすえぬが良い」とか「えすえぬが高い」といっておくとオシャンティーです。

テレビやエアコンの音ばかりがノイズというわけじゃなく、機材自体の性能が悪いと部屋がどれだけ静かでも「シャー・・・」とか「ぶーん・・・・」とか「じりじりじり・・・・」といったノイズが入ってしまいます。そういったあらゆるノイズと、欲しい音の比率は全てS/N比と言う言葉で表します。

(機材のスペックなどはS/N比を「S/N比 90dB以上」などと数字で表します。数字が大きいほど高性能です。ちなみにFMラジオ放送を良好に受信している時のS/N比が約60dB程度と言われていますので、S/N比に関しては実用上では60dB以上が目安だと個人的には思います。)




さぁ、第1回目のノウハウ伝授、いかがだったでしょうか。

正しい録音、MIXを知るための基本知識を今回は伝授させてもらいました。

実はもう今回だけで音に関するノウハウの核心の9割をバラシてしまったことになります。

それくらいにレベルを管理することが音を良くするためには重要なのです。

欲しい音のレベルを最大限に。不要な音を最小限に。

実はこれが録音やMIXの最重要事項なんです。

次回は実際に美しく声を録音するためのマイクの使い方を1つ伝授しましょう!

Category: 基礎知識

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